徹底解剖!高級感のある印刷用紙【高級塗工印刷用紙編】

製品情報

印刷物に予算は付き物。ラフ・グロス系のような風合いのある紙を使いたくても、全ての案件で実現できるわけではないですよね。
とはいえ、コート紙やマットコートでは物足りない……。

そんなときは、価格も質感も「中間」の高級塗工印刷用紙がおすすめです。

今回の記事では、高級塗工印刷用紙とはどんな紙なのかを詳しく解説するとともに、同じような場面で使われることの多い微塗工紙の銘柄もご紹介します。

高級塗工印刷用紙とは

以前の記事「ヴァンヌーボ?アート紙?高級感のある印刷用紙をわかりやすく分類してみた」内では、高級感のある印刷用紙を6種類に分類しました。

その中の1つを高級塗工印刷用紙としましたが、やや抽象的な表現なので、どんな紙なのか想像がつきにくいかもしれません。

そこで、コート紙・マットコート、ラフ・グロス系の紙とのポジショニングマップを作成してみました。

ポジショニングマップ

コート紙・マットコートよりは風合いがあり、ラフ・グロス系よりはスムース。
コート紙・マットコートよりは高価ですが、ラフ・グロス系よりは安価。

まさしく「中間」の紙です。

もちろん、塗工されているので印刷適性も申し分ありません。
コストパフォーマンスに優れた、使いやすい紙といえるでしょう。

おすすめの用途

その使い勝手の良さから、幅広い用途で使用されている高級塗工印刷用紙。その中でも、特におすすめの用途をご紹介します。

・写真集や図録の本文
高級塗工印刷用紙は、フルカラーで印刷する必要があり、なおかつ繊細な表現が求められる写真集や図録の本文に向いています。

ページ数が多いと紙代の負担が大きくなり、ラフ・グロス系では予算が合わないことも多いのではないでしょうか。
一方、コート紙やマットコートではめくったときの質感が物足りないことも。

そんなときこそ、「中間」の高級塗工印刷用紙の出番です。

高級塗工印刷用紙はコート紙やマットコートに比べて嵩高であることがほとんどなので、仕上がりが軽くなる点も魅力です。

・レシピ本の本文
写真集や図録と同じ理由で、レシピ本の本文にもおすすめです。
高い印刷再現性で料理を美味しそうに見せるのはもちろん、ツルツルしすぎない質感が温かみを添えてくれます。

また、レシピ本は一度読んで終わりというものではなく、何度も繰り返し見たり、キッチンまで持ち運んで使用するもの。ずっしり重いと使い勝手が悪いので、軽い本になる嵩高の紙が適しており、そういった点でも高級塗工印刷用紙がぴったりといえるでしょう。

・カタログ
Webカタログが主流になりつつある昨今、せっかくカタログを制作するなら、紙にもある程度こだわりたいところ。紙ならではの手触りを生かして五感に訴えかける仕様の方が、紙のカタログを作る意義が大きいのではないでしょうか。

とはいえ、ある程度まとまった部数のカタログになると、コストにおける紙代の比重が大きくなってしまいますよね。
高級塗工印刷用紙なら、比較的安価に高級感のあるカタログを制作することができます。

高級塗工印刷用紙の主な銘柄

続いて、高級塗工印刷用紙の主な銘柄をご紹介します。

・エスティムNS

エスティムNS

ややラフな肌合いで、インキの発色にも優れたバランスの良い紙です。

また、嵩高であるのも魅力の1つ。
エスティムNSの連量をみてみると、4/6判 90㎏、107.5㎏、128㎏……と少し見慣れない数字が並んでいます。
90㎏は一般的な用紙と同じですが、107.5㎏は一般的な用紙の110㎏、128㎏は135㎏に対応していると考えると、少しずつ軽くなっていることがわかります。
ふんわりと軽い印刷物が作りたいときにおすすめです。

・MTA+-FS

MTA+-FS

アート紙を超える紙を目指して作られたMTA+-FSは、繊細な表現が求められる写真集の本文や、図録、カレンダーなどに適しています。

しっとりした風合いと落ち着いた白味が高級感を演出してくれます。

・ベィビーフェイスN

ベィビーフェイス

質感は赤ちゃんの肌のようなやわらかさ。印刷面は落ち着いた適度なグロス感が出る紙です。
写真の印刷見本はベィビーフェイスですが、2023年にベィビーフェイスNにリニューアルしています。

嵩高微塗工紙という選択肢

高級塗工印刷用紙と同じような用途で使われることが多いのが、嵩高の微塗工紙です。
高級塗工印刷用紙よりも塗工量は少ないものの、高い印刷適性を持つ銘柄もあり、採用例が増えています。

ここでは、主に人気の2つ銘柄をご紹介します。

・b7トラネクスト

b7トラネクスト

嵩高微塗工紙の代名詞ともいえる銘柄で、知名度も高く人気のある紙です。

人気の秘密は、そのコストパフォーマンスの良さ

・色の再現性に優れている
・軽くて厚い冊子や書籍が作れる
・しなやかでめくりやすい
・白色度88%のすっきりとした白さ

上記のようなメリットがある上に、比較的リーズナブルなため、採用事例が相次いでいます。
東京に在庫があることの多いb7トラネクストですが、当社は常備在庫です。
さらに、通常は受注生産品である4/6判T目 120.5㎏も在庫しております。

その他の規格については、下記のページをご覧ください。

b7トラネクストに関しては、次回の記事でさらに詳しく解説予定です!

・テイクGA-FS

テイクGA-FS

使いやすいクリーンな白さと印刷適性の高さが魅力の微塗工印刷用紙です。

2022年には厚物のテイクGAボード‐FSが発売され、カタログやDMといった平面のグラフィックからパッケージのような立体物まで、テイクGAシリーズで統一することが可能になりました。

テイクGA-FSとテイクGAボード‐FSの印刷見本
左:テイクGA-FS 右:テイクGAボード‐FS

カタログとパッケージの紙が別になると、紙地の色や印刷適性に微妙な差が出て、色の管理が難しいことがあります。
薄物と厚物で同じシリーズの紙を使えば、色の調整の負担が軽減されるとともに、統一感も出て一石二鳥です。

まとめ

ラフ・グロス系の紙とコート紙・マットコートの「中間」に位置する高級塗工印刷用紙は、印刷再現性・質感・価格のどれをとっても使いやすい便利な紙です。

同じような用途で使われる嵩高微塗工紙も人気があり、特にb7トラネクストは採用事例が増えています。

今回ご紹介した銘柄はいずれも当社で取り扱い可能ですので、ご興味を持たれました方は、お気軽にお問い合わせください!

※本ページの記載内容は、更新時点での情報になります。
最新の情報につきましては、メーカーHPをご確認いただくか、当社までお問い合わせください。

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