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徹底解剖!高級感のある印刷用紙【非塗工ラフ系編】
「手元に残しておきたい」「捨てたくない」と思えるパンフレットや紙のパッケージを作るには、どうしたら良いでしょうか?
もちろん、印刷や加工を豪華にするのも1つの手段ですが、予算の都合やデザインの関係上、難しいこともありますよね。
そんなときには手触りのある紙を使用してみませんか?
高級感が格段にアップし、捨てられない印刷物になりますよ。
なかでもシンプルなデザインやナチュラルな雰囲気の印刷物におすすめなのが、少しざらっとした優しい手触りの非塗工ラフ系の紙。
今回は、そんな非塗工ラフ系の魅力や主な銘柄について詳しく解説します。
非塗工ラフ系とは
コート紙やアート紙、ラフ・グロス系の紙など、インキの発色を良くする塗料が塗られている塗工紙に対し、塗料が塗られていない紙を非塗工紙といいます。
塗工されていない分、インキは沈みますが、風合いは紙本来の手触りに近いのが特徴です。
非塗工紙といえば上質紙が代表格ですが、上質紙よりもラフな質感で印刷の仕上がりも良い紙も多数あります。そういった紙を、当社では非塗工ラフ系として分類しました。
(詳細は以前の記事「ヴァンヌーボ?アート紙?高級感のある印刷用紙をわかりやすく分類してみた」をご覧ください)
上質紙よりも手触りがある分、高級感や温もりを感じられます。
非塗工ラフ系とラフ・グロス系の使い分け
「ラフな風合いがほしいなら、ラフ・グロス系の紙でも良いのでは?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
確かにヴァンヌーボVーFSやハイアピスNEO(F)といったラフ・グロス系の紙は、風合いがある上にインキの発色も鮮やかです。捨てられない印刷物を作るにはうってつけの紙といえます。
(ラフ・グロス系について詳しくは、以前の記事「徹底解剖!高級感のある印刷用紙【ラフ・グロス系編】をご覧ください)
しかし、非塗工ラフ系とラフ・グロス系の魅力は別物。
ラフ・グロス系よりも非塗工ラフ系の紙が適しているケースもあります。
特に、下記のような印刷物を制作されるときには、非塗工ラフ系がおすすめです。
・グロス感よりも優しい雰囲気がほしいとき

印刷する内容によっては、グロス感があまりほしくない場合もあります。
例えば優しい雰囲気のイラストやノスタルジックな写真などです。
自然な印刷上がりが期待できる非塗工ラフ系なら、原画や写真の雰囲気をそのまま表現できます。
・文字のみ、箔押しのみなどのシンプルなデザインのとき
4色印刷ではなく、文字のみの印刷や箔押しのみのデザインのときは、塗工紙を使うメリットがあまりありません。
かといって上質紙では安っぽく見えてしまう……。
そんなときは、非塗工ラフ系の出番です。
ラフ・グロス系よりもリーズナブルな商品が多いので、安価で高級感のある仕上がりになるのも嬉しいところ。
また、ラフ・グロス系はこすれると塗工面が傷つきやすいですが、非塗工ラフ系は塗工していない分、白紙面が傷ついて汚れるリスクが少なく、名刺のような余白が多いかつ重ねる印刷物に最適です。
(インキがこすれて汚れる可能性はあります)
・環境に配慮したいとき
食べられなくなったお米を活用した当社のkome-kami -FS (ナチュラル色)や、古紙パルプ配合の商品、非木材紙など、非塗工ラフ系には環境に優しい銘柄が豊富にあります。
また、紙本来の手触りに近いため、「環境に優しい」イメージにマッチしやすく、そういった内容の印刷物にもぴったりです。
非塗工ラフ系の主な銘柄
それでは、非塗工ラフ系の主な銘柄をご紹介します。
・アラベール-FS

非塗工ラフ系の中でも抜群の知名度を誇り、デザイナーに人気の高い紙です。
アラベールの魅力は、優しい肌触りはもちろん、印刷適性も高い点にあります。
非塗工紙はインキが沈みがちですが、アラベールは自然で美しい印刷が得られます。
そのため、4色印刷の冊子やポストカードにもよく使用されています。
・A-プラン

おだやかな風合いと淡い色合いのラインナップが特徴のA-プラン。
リーズナブルなこともあり、パンフレットやカレンダーなど幅広い用途で使われています。
・Mr.A-F

ラフ・グロス系のMr.Bとよく似た名前ですが、非塗工ラフ系の紙です。
ラフ感は強めで、温かみのある仕上がりになります。
・グラフィーCoC

古紙パルプが配合された環境に優しい商品です。パールホワイトGS、ナチュラルGSの2色は古紙パルプを65%以上配合しており、グリーン購入法に適合しています。
ペーパルオリジナル商品kome-kami -FS (ナチュラル色)

当社は紙の卸販売だけでなく、紙の可能性を広げる新商品の開発にも取り組んでいます。
なかでも力を入れているのが、廃棄される食材を利用したフードロスペーパーです。
フードロスペーパーの1つに、kome-kami -FS (ナチュラル色)という商品があります。
通常、紙にはパルプを結合させて強度を高める化学薬品が使われています。kome-kami -FS (ナチュラル色)はそのような化学薬品を一切使用せず、食べられなくなったお米から開発した糊「コメバインド」で代替することに成功しました。コメバインドを使用することで、フードロスに貢献するだけでなくCO2の削減も実現しています。
(詳細はフードロスペーパーのホームページをご覧ください)
紙の構造や開発のストーリーに注目されることが多いkome-kami -FS (ナチュラル色)ですが、当社では紙そのものにも魅力があると自負しています。
優しい風合い、自然な印刷上がり、お米を想起させるナチュラルな色味……。
まさしく非塗工ラフ系です。
実際に、ゴミとして捨てられることを防ぎ、持ち帰って小物入れなどに活用できるようにデザインされたkome-kami -FS (ナチュラル色)の箱があります。
自動販売機で買える鹿せんべいのパッケージです。

愛らしいイラストとkome-kami -FS (ナチュラル色)の風合いがマッチして、「手元に残しておきたい」「捨てたくない」パッケージに仕上がりました。
もしこの箱が真っ白のツルツルの紙で作られていたら、まったく雰囲気が変わってしまうのではないでしょうか?
kome-kami -FS (ナチュラル色)の非塗工ラフ系としての魅力が遺憾なく発揮されたパッケージといえるでしょう。
こちらのパッケージについては、下記のページで詳しく説明しておりますので、ぜひご覧ください。
非塗工ラフ系の紙を検討される際には、ぜひkome-kami -FS (ナチュラル色)も候補に挙げていただければと思います。
印刷物に高級感や温もりを付与できるだけでなく、環境や社会問題にも貢献でき、一石二鳥ですよ。
kome-kami 浮世絵ホワイト -FS

kome-kami -FS (ナチュラル色)と似た風合いで白い紙がほしい場合には、kome-kami 浮世絵ホワイト -FS がおすすめです。
kome-kami 浮世絵ホワイト -FS は、印刷適性を上げるためにお米から作った塗料「コメグロス」を塗布しています。そのため、印刷面に上品なグロス感が出るのが特徴です。

このような説明をさせていただくと、塗工紙に分類されるように思われるかもしれません。しかし、実は塗工量はほんのわずか。
そのため、分類としては非塗工紙になります。
質感は非塗工ラフ系でありながら印刷にキラメキが得られるkome-kami 浮世絵ホワイト -FS は、非塗工紙と塗工紙のいいとこどりをした紙といえるかもしれません。
まとめ
温もりのある優しい手触りが高級感やナチュラル感を生み出す、非塗工ラフ系の紙。
手書きのイラストや淡い色合いの写真を印刷するときや、シンプルなデザインの印刷物にぴったりです。
また、環境に配慮した製品も多く、当社のkome-kami -FS (ナチュラル色)とkome-kami 浮世絵ホワイト -FS も非塗工ラフ系の一種です。
高級感の演出に一役買うとともに、環境や社会問題の解決にも貢献できる紙ですので、ぜひご検討いただければ幸いです。
ご興味を持たれましたら、お気軽にお問い合わせください。
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